解 説

 

試墨

試墨と題して墨色に重点を置いた作品創りを試みました。

墨には黒、青、茶と大きく分けて3系統がある。

墨は、良質の硯石で磨墨することにより発墨が良くなり

墨色、線の伸び、滲みがあり、作品に色を添える。

さらに各種の用紙を組み合わせることによって表現の巾が広がることになる。

したがって墨を吟味するためのページとして試墨ということにしました。

絵の具のように際立った色の変化はないが白、黒の世界にも

よく見ると微妙な色の変化があることを知っていただきたいと思います。

 

 


この墨は、年代不詳であるがかなり古い。

北京一得閣製で黒色系である。良質の墨ではないが膠が枯れて

墨色の変化が楽しめる。

(270X240)


青墨です。古いものではないか゛青系としては暗いほうでしよう。

製墨法では、黒系が油煙、青系は松煙である。青墨には顔料の入ったものもある。

墨に濃淡をつけ、青墨の色の変化を試した。

(280X240)


青墨で軽い線を強調してみた。細い線ながら渇筆が美しい。

用紙の吟味が不可欠である。

(240X280)


30年前の唐墨に同時期の桑皮の厚手の紙に書いた。

滲みは少なく枯れた紙であるから深みのあるカスレが出せる。

(280X240)